【出演】第66回日本病院・地域精神医学会 市民公開講座
先日当会の理事小川が、第66回日本病院・地域精神医学会 市民公開講座に出演しました。その際のリポートをご紹介します。よろしければご覧ください。
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【第66回日本病院・地域精神医学会 市民公開講座リレートーク出演のご報告】
12月16日(土)~17日(日)にかけて第66回日本病院・地域精神医学会が開催されました。
私、小川は17日の「市民公開講座 当事者によるリレートーク」に演者のうちの1名として出演しました。
今回の登壇におきまして一番意識したのは「日常に潜む無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」がいかに一般社会に蔓延っているかについて、いかに鋭く自分なりの視点に基づいてお伝えするかです。
私は今回の登壇者の中で唯一、一般企業に勤務しておりながら、精神疾患の当事者として参加させていただいておりましたので、日常における同僚とのコミュニケーションはまさに本リレートークの話の材料とするのにぴったりでした。
特に飲み会の席で少しお酒が入ると、ついつい人間はポロっと本音が出ます。
「お前は全然障害者っぽくないのに、なんで障害者になったんだよ。どう見たって普通だ。」
これは本当に現実で身をもって言われた言葉になります。
今回のお話の核心は私に対する発言において、相手からは全く悪意などなく発せられているということです。
おそらく、相手はその発言を誉め言葉とさえ思っていたのではないでしょうか。
「障害者っぽさ」とは?
そこがまさに精神障害者に対する差別・偏見であるとは微塵も考えていないようでした。
今回挙げたのは残念なことではありますが、数多くある事例のうちのわずか1つでしかありません。しかし、普通に生活していても精神障害者はこのような差別・偏見の目に晒されているということが如実に表れている典型例そのものです。
ちなみに飲み会の席では場の空気が乱れない程度に反論し、後日出社した際に謝罪を受けたことも報告させていただきます。
一方で、このような些細なことでも当事者の気持ちを伝えることは、たとえ少数であっても一般の方に考えていただく機会を作ることになるのだなと感じました。
そしてもしかしたら、今後活動を続け、世の中を変えていくためのヒントがこの事例にあるのかもしれないと、改めて今振り返って思いました。
特定非営利活動法人シルバーリボンジャパン
理事 小川 貴之