ごあいさつ
写真左:会長の栃久保寿治
写真右:カーター元米国
大統領夫人
我が国は、脳や心に起因する疾患(障がい)に対する社会的関心が低いことから、欧米に比べて社会的施策が遅れているのが実情です。例えば、国を挙げて取り組んでいる精神保健福祉分野の退院促進事業がうまく進められていないこと、そしてそのことが明るみにならないことも、それらを物語っているように思います。
厚生労働省の調査によりますと、精神障がい者数は約300万人(302.8万人)、知的障がい者数は約55万人(54.7万人)とされています。また、この他にも高次脳機能障がいや神経変性疾患(パーキンソン病や脊髄小脳変性症など)を抱える方、様々な理由から医療機関に通わない方の存在も考慮してみると、シルバーリボン運動が支援の対象としている方たちは相当数に達するものと思われます。
そのような相当数に達する、脳や心に起因する疾患(障がい)を抱える方たちに対して、我が国は未だに“知らない”ことから端を発する誤解・偏見などが強く根付いております。
誤解・偏見などは、当事者の回復を妨げる足かせとなったり、大きな負担を感じさせる根源となります。それらを少しでも是正していくためにも、脳や心に起因する疾患(障がい)に関する啓発活動を積極的に展開し、それらに対する理解が深まり、脳や心に起因する疾患(障がい)を抱える方たちが回復しやすい、生活しやすいと思える社会が実現することを、私たちは強く望んでおります。
まずは、脳や心に起因する疾患(障がい)を正しく知ってもらうこと。目を向けてもらうこと。そのためには何をしていくべきかをよく考え、シルバーリボン運動を推し進めてまいります。
シルバーリボンジャパン
会長 栃久保 寿治
代表 関 茂樹