お知らせ

事務局から

渡邊 渚さんのフォトエッセイ&ソーシャルアクションのお知らせ

元民放局のアナウンサーで、現在はフリーランスとして新たな活動をスタートさせた渡邊 渚さん。

 

ご自身もPTSDの当事者体験をしてきており、メンタルヘルスや精神疾患(障害)の正しい理解を促進するシルバーリボン運動にも協力してくれています。

 

精神疾患はいつ誰の身に降りかかるかは分かりませんし、誰が罹患することになっても不思議ではありません。現在は600万を超える人(20人に1人)が精神科・心療内科に通院もしくは入院をしており、決して珍しくない病気です。しかしながら、自分には関係ないと他人事に思っている人が多くを占めているように思いますし、社会的に誤解や偏見が根付いてしまっていることは否めません。

 

今ここでその是非を問うつもりはありませんが、精神疾患を発症した当事者やその家族からは、「まさか自分が」とか「まさか自分の子が」といった声を数多く聞いてきました。当事者的な立場になって初めて、「誰がなっても不思議ではない」ということを実感させられたりするのです。そして、その後はどうしたら状況が良くなるかと考え、藁にもすがる思いで情報収集をします。医療について、福祉について、制度についてなど。その情報収集の中で、先述した実用的な情報収集は勿論大切ですが、希望的な情報を求める当事者や家族も多くいらっしゃいます。平たく言えば、同じ病を患いながらも乗り越えた人や現在活躍している人はいないかと。

 

これは精神疾患に限った話ではありませんが、病気に苦しみながらも、それに耐え、乗り越えて、前向きに活躍している人の存在は、同じ病を患い、現在厳しい状況にある人に対し、大きな希望や活力を与えてくれます。つまりは当事者や家族のレジリエンスを強化してくれることにもつながります。

 

だからこそ、つらいPTSDの経験により、本来歩むべき人生の方向性が変わってしまいながらも、先の見えない闘病期間を経て、再び羽ばたこうとしている渡邊 渚さんの活動を、私たちシルバーリボンジャパンとしても心より応援していきたいと思います。

 

来る1月29日(水)、渡邊 渚さんのフォトエッセイが発売されます。「透明を満たす」というタイトルで、ご本人が書き下ろした5万字を超えるエッセイも大変興味深い内容だと思います。メンタル不調に関連して生きづらさを感じている人、病と闘っている人、それを支える周囲の人にも、是非ともご覧になっていただきたいと思います。※以下のリンクからAmazonの当該ページがご確認いただけます。


渡邊 渚さんのフォトエッセイ「透明を満たす」のリンクです。

 

 

ここからは少し話題が変わります。

 

精神保健医療福祉領域や隣接領域の社会課題にまつわる誤解やスティグマは、社会や人々に必要な情報が行き届いておらず、正しい知識や理解が不足していることに起因すると言われています。そして先述した社会課題を解決するためには、正しく有益な情報を、社会・世間にしっかり届けることが不可欠となります。

 

それらを踏まえたソーシャルアクションの一環として、精神保健医療福祉や隣接領域の社会課題に取り組む魅力ある方々にフォーカスしたインタビュー動画を制作することになりました。そして記念すべき第一弾は、世界精神保健連盟の理事長を務める秋山 剛先生にインタビューさせていただきました。

 

ちなみにインタビュアーは渡邊 渚さんとなります。

 

動画公開に関するリリース詳細は、改めて行わせていただきます。こちらも乞うご期待ください。

 

特定非営利活動法人シルバーリボンジャパン

代表 関 茂樹